【麻酔科】術前にテルモのシリンジポンプ君と毎回漫才してるペッパー君の話

テルモのシリンジポンプTE351Qは、輸液開始すると「時間当たり⚪︎点⚪︎㍉㍑で開始しています。」とアナウンスが入るが、麻酔科来たての頃は「開始しました」だと思っていて最近耳を澄ませて聞いてみて驚いた。

 

俺が出す「開始してください」指示にたいして「開始しました」だとすんなり受け入れられるが、「開始しています」と言われると、「いや、俺が開始させたんや。」「俺が開始させたからオマエ開始してるんやろが」と思ってしまう。なので毎回テルモ君に「俺が開始させたんや!」とツッコんでいます。麻酔ができるペッパー君と、自分で輸液を開始したいテルモ君の、負けられないたたかいです。

 

閑話休題

 

テルモのシリンジポンプ(テルフュージョン)TE351Qは起動時にCメジャーのコードが鳴るが、残量警報はBが鳴る。ということはテルフュージョンに搭載されている音階は実は全て網羅されているのではないか?と予想されるので、違う音階も聴いてみたいと思っている。違うエラーの出し方を研究中です。

 

TE351Qのボディに「テルモシリンジ専用」と記載があるが、当院麻酔科で採用しているシリンジでテルモなのは20ccのものだけで、あとはニプロのシリンジ。なので50ccシリンジを押す際は規格外をセットしていることになる。

 

ニプロとテルモでどのような違いがあるか理解していないが、これトラブっても想定外使用で保証対象外とかなるだろうなあ、とか考えてるので、麻酔終了時に目パッチ剥がすのを忘れます。
俺がテルモの担当者だったらニプロのシリンジ使ったら保証対象外にして50ccのシリンジも入札します。

 

エラーの出し方を研究するヤバいやつと思われがちだが(たしかにヤバいのだが)、取説が手元にないので、不明なエラーが出た時に焦らないように対策するには自分でエラーを出して覚えておくしかない
MEさんがサクサクトラブルシューティングしてるのを見ると「俺もあれの方がやりてえ」になる

 

ポリクリで麻酔科を回って麻酔科いいなと思ったが、俺が良いと思ってたのは麻酔ではなくベンチレータそのものだった!と先週気付いた。医療機器はとても奥が深いと思うが、表層しか使ってない医者が多い(富士フィルムの独影システムとか)。俺のようなバカは機械に頼らないと普通のレベルに追いつけない

 

当院では点滴棒に上からTCIポンプ(TE371)、TE351Q、TE351Qと3台のポンプが据え付けられているので、レミフェンタニルを流しながら空のポンプで遊ぶことができる。TCIポンプをただのシリンジポンプとして使ってみたが、テルモはエラーが多くて最初はあまり感覚的じゃない。

 

あらゆるヒューマンエラーを回避するためのエラーなので術中に遊んでるとデカい音でエラーが鳴り響いて恐縮なので、入室前の準備時間が唯一の楽しみ。テルモは安心できる。
ところでニプロとテルモで売上高は2倍変わらないのに純利益は数倍も違う。

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